IPO(新規公開株)の当選確率を上げる裏技(その1)は、たくさんの証券会社から抽選に申し込むことです。
IPO(新規公開株)はすべての証券会社で取り扱っているのではなく、通常は5~10社程度の証券会社がシンジケート団を組んで販売しています。
これらの証券会社を「幹事証券」と呼びます。
幹事証券の構成は、IPO(新規公開株)の銘柄ごとに異なっており、幹事証券になっていない証券会社からは、基本的にIPOの抽選に申し込むことはできません。
また、IPOの申込は、それぞれの幹事証券から別々に申し込むことができ、IPOの抽選は、幹事証券会社ごとに独立して行われます。
ですから、たくさんの証券会社に口座を開設しておき、幹事証券となった証券会社それぞれからIPOの申込みをすれば、当選確率が高くなるのです。
例えば、2006年3月15日にマザーズに上場した比較.comのシンジケート団は以下のとおりとなっています。
コード | 市場 | IPO銘柄 | 主幹事 | 公募値 | 初値 | 公開株数 | 売買単位 | 初値上昇率 |
2477 | マザーズ | 比較.com | マネックス | 450,000 | 2,700,000 | 5,600 | 1 | 500.0% |
シンジケート団 | 証券会社名 | 株数 | 割合 |
主幹事証券 | マネックス証券 | 4,004 | 71.50% |
副幹事証券 | 日興シティグループ | 448 | 8.00% |
幹事証券 | オリックス証券 | 364 | 6.50% |
幹事証券 | みずほ証券 | 168 | 3.00% |
幹事証券 | ジェット証券 | 168 | 3.00% |
幹事証券 | コスモ証券 | 56 | 1.00% |
幹事証券 | 丸三証券 | 56 | 1.00% |
幹事証券 | カブドットコム証券 | 56 | 1.00% |
幹事証券 | 松井証券 | 56 | 1.00% |
幹事証券 | イートレード証券 | 56 | 1.00% |
幹事証券 | SMBCフレンド証券 | 56 | 1.00% |
幹事証券 | 東海東京証券 | 56 | 1.00% |
幹事証券 | IPO証券 | 56 | 1.00% |
上記「比較.com」の例で言えば、幹事証券13社すべてに口座を保有していれば、5,600株もの当選株があります。
これが例えば、イートレード証券しか口座を持っていない人は56株しか当選株はないわけです。
ですから、なるべく多くの証券会社に口座を持つことが、当選確率を高めることになるわけです。
ただ、IPOの抽選に参加するには、IPOが当選した場合に必要となる購入資金が証券口座に入金されていることを条件としている証券会社がほとんどです。
上記比較.comの例の場合、公募価格が45万円ですから、抽選に参加するために必要な資金は各証券会社でそれぞれ45万円必要になります。
13社の幹事証券すべてから参加する場合、585万円の資金が必要という計算になります。
この場合の当選株は、5,600株です。
585万円の資金があれば、すべての幹事証券から抽選に参加するのが最も当選確率が高いというのは明白です。
しかし、585万円の資金がない場合は、どの証券会社から申し込むのが最も当選確率が高いのか分析する必要があります。
→ IPO(新規効果株)の当選確率を上げる裏技(その2)