即金規制とは、「新規上場銘柄の売買に関する規制措置」のことです。
具体的には、通常の銘柄は3営業日後に売買代金が決済されるのですが、即金規制された銘柄は買付時点(買い注文の時点)で「現金」がないと買えなくなります。
例えば、50万円のIPOを買い付けるために前日に50万円で保有株式を売却したとします。
売却金額は即時に買付余力に反映されますが、「現金」として口座に反映されるのは3営業日後になります。
即金規制がかかったIPOは、単なる買付余力ではなく「現金」として口座に反映された資金でなければ買い注文が出せなくなるのです。
ですから、上述の例の場合、たとえ50万円の買い付け余力があっても、50万円の現金口座残高がないと、買い注文が出せないわけです。
■IPOの即金規制の目的
有望で公開株数が少ないIPOは、投資家の人気が殺到しますので、上場時に極端な需給のアンバランスが発生し、価格の急騰を引き起こす場合があります。
まあ、これがIPO投資の醍醐味なのですが、上場時の極端な需給アンバランスのみで引き起こされた超高値は、企業価値に基づいていませんから、いづれ急落してしまいます。
こうなると、上場直後のIPOの株価は乱高下することになり、健全な市場が育成できません。
即金規制は、IPOが超人気化し上場初日に値が付かない場合に、買い手に制限を加えることで需要を抑え初値形成が過熱しすぎないようにすることを目的としているのです。
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